ノンメタル治療
金属の詰め物についての院長の考え方
歯科において金属アレルギーが問題視されるようになったのはごく最近のことです。これは通常、口の中ではなく手足の皮膚等に症状が現れることが多く、患者さんの受診されるのがほとんど皮膚科である為です。
又、金属の詰め物をしてから数十年経って突然発症することもよくあり、歯科医も皮膚科医もまさか口の中の金属が原因だとは考えもしなかったからです。
しかし、お口の中は唾液や細菌の関与、飲食による酸性度や温度の変化により金属イオンの溶出はとても起こりやすく、さらに溶出した金属イオンは唾液によって飲み込まれ、いとも簡単に体内へ吸収されてしまいます。
お口の中にある金属がすべて危険だといっているわけではありませんが、やはり金属を無くした方がより安全であることには違いありません。
大和田旭歯科医院では、お口の中に入れる修復物に金属を使用しない「ノンメタル治療」を行っております。
これは歯だけではなく全身に優しい歯科治療を提供したいという思いと、金属アレルギーは『発症してから苦労する』よりも、可能性があるのならば『なる前に防ぐ』ほうが望ましいと考えているからです。
ノンメタル治療とは?
(ケース1)歯ぐきの黒ずみと下がった歯茎を綺麗に。
- (治療前)保険の前装冠を用いているため、金属イオンの影響で歯茎が下がったり、黒ずんでいます。
- (治療後)前装冠をオールセラミックにすることで、歯ぐきの黒ずみがなくなり綺麗な前歯に変わりました。
(ケース2)コア(土台)をメタルからファイバーに
(ケース3)ラミネートベニヤ
(ケース4)ハイブリッドセラミック インレー/クラウン
(ケース5)オールセラミック
ノンメタル治療 Q&A
- Q.金属は歯や身体によくないと聞いたのですが?
- A.まずは、お口の中を全体的に見させていただき、治療しないといけない場合は、先行して治療します。その上で、さらに全身の健康や審美性のため、金属アレルギーの予防のためなどで虫歯でない金属を外すことを強く希望される場合はご相談をお受けさせていただくこともできます。
- Q.歯科治療に使用されるアマルガム合金は、水銀でできていて、体に悪いというのは本当ですか?
- A.水銀というと水俣病の水銀を連想される方は多いと思いますが、水俣病の水銀が有機水銀なのに対して、アマルガム合金に使用されている水銀は無機水銀です。異なったものです。アマルガム合金に関しては、アトピー性皮膚炎や自閉症等の原因になるという意見もあります。しかし、現在のところ完全に解明されたわけではなく、問題ないという研究者や歯科医師も多くいます。厚生労働省は、問題ないとしています。なお、当院では、水銀にアレルギーがある方などに対して、アマルガム合金の除去治療をおこなっておりますが、アマルガム合金を使用した治療はおこなっておりません。